ノコトラジオFridayPCケアの『パソコン出張お助け隊』第1154回2025-10-17
今週のテーマは、Windows 10のサポート期限の2025年10月14日で、同じくサポート期限が切れた「Office 2016とOffice2019」について取り上げました。番組内でもお話しましたが、リスナーさんの中には、そんなの聞いていないよって方もいらっしゃることでしょう。危険性の重要度から判断して敢えてお話しておりませんでした。このOfficeに関しては、皆さんもご存じかと思いますが、古いバージョンのものをそのままご利用の方がほとんどです。しかも、その選択は決して間違いではありません。詳しい理由は難しい話になるので止めますが、簡単に言うと、こうしたアプリを介在して感染するウィルスは、動作する元であるWindows のセキュリティ対策で駆除されるから、問題になるケースが限定されるからです。では、何故このテーマを取り上げたかと言うと、感染が限定的と言って安心できない状況が出てきているからです。まだ国内ではそれほど多くの報告はないようですが、アメリカではなくヨーロッパ諸国において、WordやExcelと言ったOfficeの脆弱性を突いたウィルス攻撃が増えているようです。その背景は、2024年に欧州サイバーレジリエンス法が発行され、これは何かと言うと、インターネットに接続した状態でサポートや更新をするアプリに関して、ライフサイクルを守ることを義務化するものです。つまり、Officeを含めてサポート期限のあるものは、全て期限を守ってアップグレードすることが義務化されているわけです。こうした取り組みをヨーロッパ全体で実施しているので、Officeの脆弱性があった場合は、非常に迅速にその対応策が取られるわけです。そのヨーロッパで増えているのが、Officeへの攻撃ウィルスってことです。Officeの感染拡大の仕組みは、メール添付やUSBメモリなどの記録媒体から感染するのが一般的です。USBメモリって言えば、以前SSDの件で胡散臭いSSDが大量に販売されていることをお話しましたが、このUSBメモリも全く信頼できないUSBメモリが大量に販売されています。かのAmazonでも平気に販売されています。実はこうした胡散臭いUSBメモリにウィルス発症させるコードが埋め込まれていることが多々ありますので、安い!って飛びついて購入するとえらい目にあいますからご注意してください。このUSBメモリに潜むウィルスの卵は、非常に感染力が強い傾向にあります。それは何故かと言えば、敵もちゃんと対応を対策していて、セキュリティ対策が完璧にしてあるパソコンに挿すと、瞬間自分を消すような動作をします。ですから、そのパソコンではウィルス検出できなくなるわけです。でも、間違いなく敵が潜んでいるわけです。じゃあ何でこんなことができてしまうのかって思われるでしょうが、話を簡単にするため、旧タイプのディスクドライブのHDDのパソコンの場合、同じアプリを動作させた場合、HDDとUSBメモリでは、USBメモリで動作させたアプリが勝ります。ですから、USBメモリを挿した瞬間不正なアプリが起動して、化けてしまったら、もう検出できないわけです。※もっと高度な動作をしますが、分かり易い表現としました。何を言いたいかと言うと、これほどにUSBメモリに潜むウィルスは危険ってことです。以前あった実例ですが、某町内会の話ですが、町会のたった一人の方が使いはじめたUSBが原因で、町会の役員の方の全パソコンが感染させられた実例があります。ご本人は全く意識はなく、町会の資料をUSBで渡していたわけですが結果的には、ウィルスを渡してしまい、感染させてしまったわけです。もしこれがヨーロッパであれば、感染源の方は罰せられることになるわけです。話が大分ずれてしまいましたが、Officeもちゃんと最新バージョンにして使うことをお勧めではなく、必須事項として対応することをお勧めします。次回の放送で新たなPCケアのご提案として、Officeバージョンアップのご案内をしたいと思います。これから、どうやって実施するのか、脳に熱を送って考えます。